アミノ酸の種類と働きを徹底解説|必須アミノ酸・非必須アミノ酸・BCAA/EAAの違いとOEMのポイント
アミノ酸は、たんぱく質を構成する最小単位。
必須・非必須・条件付き必須という分類や、BCAA/EAAの違いを正しく理解すると、OEMでの配合設計や商品企画の精度が上がります。
本記事では、アミノ酸の基本からOEM設計に役立つ実務的な視点まで、やさしく整理して解説します。
目次
そもそもアミノ酸とは?
アミノ酸は「アミノ基(–NH2)」と「カルボキシ基(–COOH)」を持つ有機化合物の総称で、体内のたんぱく質は主に20種類のアミノ酸から構成されます。皮膚・筋肉・臓器・酵素・ホルモンなど、ヒトの構造と機能の土台を担う“素材”です。
アミノ酸の種類(必須・非必須・条件付き必須)
- 必須アミノ酸(9種):体内で十分に合成できないため、食事やサプリからの摂取が必要。
- 非必須アミノ酸(11種):体内で合成可能。食事からの摂取も望ましいが必須ではない。
- 条件付き必須アミノ酸:成長期・高ストレス時・回復期など、状況によって需要が上がり、摂取メリットが高まる(例:アルギニン、グルタミンなど)。
※ サプリや食品は“栄養補給”が目的です。疾病の診断・治療・予防を標ぼうすることはできません。
BCAAとEAAの違いと使い分け
BCAA(Branched Chain Amino Acids)はバリン・ロイシン・イソロイシンの3種。運動領域での人気が高く、配合もシンプルで味設計がしやすいのが利点です。
EAA(Essential Amino Acids)は必須アミノ酸9種の総称。たんぱく質合成の素材を幅広く補えるため、汎用性が高く、プレワークアウト/イントラドリンク/就寝前など多用途設計に向きます。
- 味設計:EAAは苦味・渋味のコントロールが重要。甘味・酸味・フレーバーのチューニングやマスキングが鍵。
- 溶解・物性:瞬溶化やダマ抑制には粒度・造粒・賦形剤の選定が有効。
- コスト:BCAAは原価を抑えやすい一方、EAAは原価が乗りやすい。原料調達ルートがROIを左右。
L-シトルリンとL-アルギニンの特徴
L-アルギニンは一酸化窒素(NO)の前駆体として知られ、製品コンセプトに応じてプレワークアウトや美容系でも使われます。一方で高用量では味・におい・胃腸相性への配慮が必要です。
L-シトルリンは体内でアルギニンに変換され、アルギニン単独とは異なる配合自由度や味設計上の扱いやすさが評価されています。アルギニンと併用して処方設計するケースも一般的です。
※ いずれも“体感”は製品設計(用量・タイミング・相性成分・味)と個人差に影響されます。誇大な効果表現は避け、再現性の高いユーザー体験を目指しましょう。
アミノ酸の働きと多く含む食材
必須アミノ酸(9種)
アミノ酸名 | 主な働き | 多く含む食材例 |
---|---|---|
バリン | たんぱく質合成に関与、窒素バランスの維持。 | まぐろ、牛レバー、チーズ、豆腐 |
ロイシン | BCAAの中核。たんぱく質合成を促進。 | かつお、鶏むね、卵 |
イソロイシン | 筋肉合成や回復に関与。 | まぐろ、豚ロース、卵 |
メチオニン | 含硫アミノ酸。代謝や肝機能に関与。 | かつお、鶏肉、豚肉、にんにく |
リジン | 成長や組織修復に関与。 | かつお、鶏むね、豆類、チーズ |
トリプトファン | セロトニンやメラトニンの前駆体。 | 大豆、卵、チーズ、レバー |
スレオニン | 肝機能や免疫に関与。 | まぐろ、鶏むね、枝豆、チーズ |
ヒスチジン | ヒスタミンの前駆体。成長期に重要。 | かつお、まぐろ、いわし、鶏肉 |
フェニルアラニン | ドーパミン・アドレナリンの前駆体。 | 豆類、ナッツ、鶏むね、まぐろ |
非必須アミノ酸(11種)
アミノ酸名 | 主な働き | 多く含む食材例 |
---|---|---|
アラニン | 糖代謝やエネルギー生産に関与。 | まぐろ、鶏肉、穀類 |
アルギニン | NO産生に関与。条件付き必須。 | 大豆、鶏肉、卵、落花生 |
アスパラギン | たんぱく質の安定化。 | アスパラガス、乳製品、魚介 |
アスパラギン酸 | 有機酸代謝に関与。 | 鶏肉、豚肉、アボカド |
システイン | たんぱく質の立体構造維持。 | 卵、タマネギ、ブロッコリー |
グルタミン | 免疫や腸内機能をサポート。 | 肉類、乳製品、卵 |
グルタミン酸 | 神経伝達・うま味成分。 | 海藻、トマト、きのこ |
グリシン | コラーゲンやクレアチンの構成要素。 | ゼラチン、えび、豚肉 |
セリン | ホスファチジルセリンの前駆体。 | 大豆、卵、乳製品 |
チロシン | 神経伝達物質・メラニンの前駆体。 | まぐろ、チーズ、大豆 |
プロリン | コラーゲンの主要成分。 | ゼラチン、穀類、動物の皮 |
OEMの配合設計の考え方(実務Tips)
- コンセプト設計:ワークアウト・美容・睡眠など目的を明確化。
- 味設計:EAA/BCAAは苦味対策が重要。フレーバー調整で飲みやすく。
- 溶解性:粒度・造粒・賦形剤で溶けやすさを改善。
- 相性成分:クレアチン、ビタミンB群、クエン酸などと併用。
- コスト最適化:調達ルートと国内在庫の有無が鍵。
当社のオリジナル原料供給(国内在庫)
シンギーでは、L-シトルリン・L-アルギニン・EAAを独自ルートで安定調達。国内在庫を保有しているため、試作〜本製造までスムーズで、原価最適化にも寄与します。
まとめ
アミノ酸はたんぱく質の素材。必須・非必須・条件付き必須の理解と、BCAA/EAA・シトルリン/アルギニンの使い分けが、商品力とコスト最適化のカギです。シンギーは独自ルート&国内在庫で、スピーディーかつ実装力のあるOEMをご提供します。
よくある質問
Q. BCAAとEAA、どちらを選べばいいですか?
A. 味・コスト・用途で使い分けます。シンプルでコスト重視ならBCAA、網羅性重視ならEAAが向いています。
Q. シトルリンとアルギニンは併用すべき?
A. 目的と味設計によります。併用で配合自由度が広がるケースが多いです。
Q. EAAは苦いと聞きます。味は改善できますか?
A. 可能です。フレーバー調整や造粒技術で飲みやすく仕上げられます。
Q. 原料の由来や製法(発酵/化学合成)は選べますか?
A. ご希望に応じてグレードや由来を選定できます。コスト・風味・訴求軸に合わせてご提案します。
Q. 小ロットでも対応可能ですか?
A. はい。国内在庫原料を活用することでスモールスタートにも柔軟に対応します。