サプリメントに使われる賦形剤の種類と特徴を解説|サプリメントOEMのポイント
公開日:
更新日:
OEM
サプリメントや健康食品の錠剤・カプセル・顆粒などには、ほとんどの場合「賦形剤(ふけいざい)」と呼ばれる添加物が使用されています。賦形剤は、単なる“かさ増し”ではなく、製品を安定的に製造し、安全に摂取できる形に整えるために欠かせない存在です。
この記事では、代表的な賦形剤の種類と特徴を整理し、サプリメントOEMで知っておきたい基礎知識をまとめました。
賦形剤とは
賦形剤とは、錠剤・カプセル・顆粒などを安定的に製造するために添加される原材料の総称です。主な目的は次のとおりです。
- カサを増して飲みやすい大きさにする
- 粉末を均一に混ぜやすくする(流動性の向上)
- 錠剤の形を保ち、崩壊や劣化を防ぐ
- 吸湿による品質低下を防ぐ
製品に使われる原料の性質によって、賦形剤の種類や配合量は変わります。
代表的な賦形剤の種類と特徴
賦形剤名 | 食品区分 | 特徴・目的 |
---|---|---|
デキストリン | 食品 |
|
マルトデキストリン | 食品 |
|
結晶セルロース | 食品添加物 |
|
二酸化ケイ素 | 食品添加物 |
|
ステアリン酸カルシウム | 食品添加物 |
|
HPC(ヒドロキシプロピルセルロース) | 食品添加物 |
|
乳糖 | 食品 |
|
ナタネ硬化油 | 食品 |
|
ショ糖脂肪酸エステル | 食品添加物 |
|
ポリビニルピロリドン(PVP) | 食品添加物 |
|
コーンスターチ(トウモロコシデンプン) | 食品 |
|
よくある質問(Q&A)
- Q. 賦形剤は体に悪いのですか?
- A. 賦形剤はすべて食品や食品添加物として安全性が確認され、使用基準も法律で定められています。適切に使われる限り、健康に悪影響を及ぼす心配はほとんどありません。
- Q. 賦形剤なしでサプリメントを作ることはできますか?
- A. 一部の製品では可能ですが、粉末が固まりやすい・錠剤が崩れやすいなど、製造や品質に課題が出ることが多いです。そのため、多くのサプリメントでは必要に応じて賦形剤が配合されています。
- Q. 天然由来の賦形剤もありますか?
- A. はい。デキストリンやコーンスターチなど、天然由来の食品原料も多く利用されています。できるだけ自然な原料を選びたい場合は、天然由来の賦形剤を使った処方を検討するとよいでしょう。
- Q. 賦形剤によってアレルギーが起こることはありますか?
- A. 乳糖など一部の賦形剤は、乳糖不耐症やアレルギーを持つ方に影響する可能性があります。心配な場合は事前に配合原料を確認しましょう。
- Q. 賦形剤はGMP認証工場でどのように管理されていますか?
- A. GMP認証工場では、賦形剤を含むすべての原料について、受け入れ時の品質確認やロットごとのトレーサビリティが徹底されています。保管条件や使用量も規格化され、製品ごとに適切な管理が行われます。
- Q. 賦形剤の使用量には上限があるのですか?
- A. はい。二酸化ケイ素のように使用基準が定められているものや、摂取上限を考慮して設計するものがあります。GMPや食品衛生法に基づき、安全性を確保できる範囲で配合されています。
- Q. 医薬品とサプリメントで使われる賦形剤に違いはありますか?
- A. 多くは共通していますが、医薬品では日本薬局方など厳密な規格に従う必要があります。サプリメントは食品扱いのため、食品添加物公定書や厚生労働省の基準に従って使用されます。
- Q. 賦形剤の選定は誰が行うのですか?
- A. 基本的にはOEMメーカーの処方開発担当者が行います。製品の剤形や成分特性に合わせて最適な賦形剤を選定し、必要に応じて「天然由来を優先」などクライアントの要望を反映します。
まとめ
サプリメントに使われる賦形剤は、品質を安定させ、飲みやすさを実現するために欠かせない存在です。安全性や使用基準が定められており、適切に利用されることで製品の信頼性を高めます。
OEMでサプリメントを開発する際は、どの賦形剤を選ぶかも重要なポイントです。処方や剤形に合わせた最適な組み合わせを検討し、自社ブランドに合った製品を作りましょう。